呼び鈴を押しても応答なし|公示送達の調査報告書に残す訪問記録

公示送達に向けた現地調査では、対象住所を訪問しても「呼び鈴に応答なし」となることがあります。しかし、一度の無応答だけで、対象者が居住していない、転居した、長期間不在であると断定することはできません。調査報告書には、訪問日時、呼び出した場所、呼出方法、待機した経過、応答の有無に加え、外部から確認できた表札や郵便受けなどを具体的に記録します。
結論|「呼び鈴に応答なし」という結果を訪問経過とともに記録します
呼び鈴を押しても応答がなかった場合は、「不在」「転居済み」と決めつけず、何月何日の何時頃に、どの呼び鈴を、どのように操作し、どの程度待っても応答がなかったのかを記録します。表札、郵便受け、メーター、生活用品などの確認結果や、別の時間帯に再訪した結果も分けて調査報告書へ整理します。
この記事でわかること
- 呼び鈴に応答なしの場合にとる基本対応
- 訪問時に記録する日時・場所・呼出方法
- 応答なしと不在・不居住を区別する方法
- 再訪や時間帯を変えた確認の記録方法
- 公示送達の調査報告書に使える記載例
- 現地調査の料金・納期・オンライン納品方法
呼び鈴に応答がない住所の現地調査をご相談ください
全国対応/基本料金1件80,000円(税別)/標準納期は原則1週間以内
呼び鈴に応答なしの場合の基本対応
呼び鈴に応答なしの場合は、調査時点で応答を得られなかった事実として記録します。対象者の外出、呼出音に気付かなかった可能性、設備の故障など、無応答の理由を現地で特定できない場合は、調査員の推測を報告書へ記載しません。
呼び鈴を操作した後は、適切な時間を置いて応答を確認し、連続して何度も鳴らしたり、大声で呼び続けたりしません。応答がなければ、表札、郵便受け、建物外観、外部から確認できる生活状況などを確認し、訪問経過とともに整理します。
裁判所が公開する調査報告書にも呼び鈴の確認項目があります
裁判所が公開している住居所調査報告書には、呼び鈴に対する応答、表札、郵便受け、電気・ガスメーター、生活感、近隣への聞き取りなどを記録する形式があります。必要な調査事項や訪問回数は事件内容や管轄裁判所の運用によって異なるため、実際の手続きでは担当書記官へご確認ください。
呼び鈴に応答なしの訪問記録に残す確認項目
訪問記録には、対象住所へ到着してから調査を終了するまでの経過を具体的に残します。「訪問したが応答なし」と一行で終わらせず、対象地点の特定方法、呼び出した設備、応答を待った経過を記載します。
1.訪問した年月日と時刻
現地へ到着した年月日と時刻、呼び鈴を操作した時刻、調査を終了した時刻を記録します。複数回訪問した場合は、それぞれの訪問日時を分けて記載します。
2.訪問した住所と場所
対象住所、建物名、棟名、部屋番号などを記録します。一戸建ての場合は玄関前、集合住宅の場合は対象住戸前または共用玄関など、実際に呼び鈴を操作した場所も明確にします。
3.操作した呼び鈴・インターホン
玄関脇の呼び鈴、対象住戸前のインターホン、オートロック式共用玄関の呼出設備など、操作した設備を記載します。対象住戸の設備であることをどのように確認したかも整理します。
4.呼出音や表示の状態
外部から呼出音が確認できたか、モニターに呼出中の表示が出たか、設備が反応しなかったかを、確認できた範囲で記録します。室内側で実際に音が鳴っていたか確認できない場合は、鳴ったと断定しません。
5.応答を待った経過
呼び鈴を操作した後、応答を待ったことを記録します。正確な待機時間を記録している場合はその時間を記載し、記録していない場合は推測で秒数や分数を加えません。
6.応答の有無
音声応答、玄関扉の開閉、居住者の対応などがあったかを記載します。応答がなかった場合は、「不在」とせず、「呼び鈴を操作したが応答はなかった」と表現します。
| 記録項目 | 記録する内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 訪問日時 | 年月日、到着時刻、呼出時刻 | 複数回の訪問は分けて記録する |
| 呼出場所 | 玄関前、対象住戸前、共用玄関 | 到達できた場所を正確に記載する |
| 呼出設備 | 呼び鈴、インターホン、オートロック設備 | 対象住戸との対応を確認する |
| 設備の反応 | 呼出中表示、呼出音、反応なし | 室内側の状態を推測しない |
| 応答結果 | 応答あり、応答なし、音声のみ | 応答なしを不在と断定しない |
| 訪問後の確認 | 表札、郵便受け、メーター、近隣聞き取り | 確認できた事実を項目ごとに記録する |
「呼び鈴に応答なし」「不在」「不居住」は同じ意味ではありません
呼び鈴に応答がなかったことから直ちに確認できるのは、調査した時刻に応答を得られなかったという事実です。対象者が外出していたのか、室内にいたが応答しなかったのか、すでに居住していないのかは、呼出結果だけでは判断できません。
応答なし
呼び鈴やインターホンを操作したものの、音声、扉の開閉、居住者の対応などを確認できなかった状態です。調査報告書では、まずこの事実を記録します。
不在
対象者が調査時刻にその場所にいなかったことを意味します。しかし、呼び鈴に応答がなかったことだけでは、室内が無人だったかを確認できないため、「不在」と断定できない場合があります。
不居住
対象者がその住所を生活の本拠として使用していない状態を指します。一度の無応答だけで判断せず、表札、郵便受け、メーター、生活用品、近隣や管理人への確認など、複数の確認結果を整理する必要があります。
報告書での基本的な表現
「対象住戸の玄関脇に設置された呼び鈴を操作し、応答を待ったが、音声による応答および玄関扉の開閉は確認できなかった。」
「留守だった」「逃げているようだ」「居留守を使っている」など、確認できない事情を推測した表現は避けます。
呼び鈴に応答なしの場合に確認する周辺状況
呼び鈴に応答がない場合は、適法かつ外部から確認できる範囲で、表札、郵便受け、メーター、生活用品、車両などを確認します。ただし、一つの状況だけで居住の有無を断定せず、複数の確認結果を分けて記録します。
表札・氏名表示
玄関、門扉、郵便受け、インターホンなどに対象者の氏名表示があるかを確認します。表札がないことだけでは、対象者が居住していないとは判断できません。
郵便受け
郵便物や新聞が外部へあふれているか、郵便受けに氏名表示があるかを、通常の位置から確認します。郵便物を取り出したり、差出人や宛名を確認するために触れたりしません。
電気・ガスメーター
外部から確認できる場所に設置されている場合は、調査時点の状態を記録します。メーターの一時的な動作や停止だけで、居住の有無を断定しません。
生活用品・洗濯物
公道や共用部などから通常確認できる範囲で、自転車、洗濯物、傘、植木鉢などの状況を記録します。敷地内や住戸内をのぞき込んで確認することはありません。
車両
対象住所に付属する駐車場所に車両がある場合は、外部から確認できる範囲で記録します。車両があることだけで、対象者本人が居住しているとは判断しません。

再訪・時間帯を変えた調査はどのように記録するか
再訪した場合は、最初の訪問記録を上書きせず、訪問ごとの日時、呼出結果、現地状況を分けて記録します。複数回とも応答がなかった場合も、それだけで不居住と結論付けません。
訪問ごとに記録を分ける
1回目は平日の日中、2回目は夕方など、時間帯を変えて訪問した場合は、それぞれの訪問日時と確認結果を記載します。表札や郵便物などの状態に変化があった場合は、その変化も記録します。
同じ結果でも省略しない
複数回とも応答がなかった場合、「何度訪問しても不在」とまとめず、各訪問で呼び鈴を操作した場所、時刻、応答結果を記載します。
訪問回数は依頼元と調整する
必要な訪問回数や時間帯は、事件内容、裁判所から求められている調査、対象地域、希望納期によって異なります。追加訪問が必要かは、依頼元と相談して決定します。
| 訪問 | 記録例 | 併せて確認する事項 |
|---|---|---|
| 1回目 | 平日午後○時、呼び鈴に応答なし | 表札、郵便受け、建物外観 |
| 2回目 | 別日の夕方○時、呼び鈴に応答なし | 郵便物や生活用品の状態変化 |
| 3回目 | 依頼条件に基づき再訪、応答ありまたは応答なし | 応答者、回答内容、近隣への聞き取り |
呼び鈴に応答なしの場合の調査報告書記載例
調査報告書では、実際に確認した設備、操作した回数、待機状況、応答結果に合わせて文章を作成します。以下は一般的な整理例であり、確認していない事実を加えて使用するものではありません。
一戸建てで応答がなかった場合
「令和○年○月○日午後○時○分頃、対象住所へ到着した。地図上の位置、住居番号および周辺建物との位置関係を照合して対象建物を確認した。玄関脇に設置された呼び鈴を操作し、応答を待ったが、音声による応答および玄関扉の開閉は確認できなかった。」
集合住宅の対象住戸前で応答がなかった場合
「対象建物の○階○号室前へ到着し、住戸番号を確認した。玄関脇のインターホンを操作したが応答はなく、玄関扉が開かれることもなかった。玄関扉および付近に対象者氏名の表示は確認できなかった。」
オートロックの共用玄関で応答がなかった場合
「対象建物の正面出入口はオートロック式であり、共用玄関から先へ入館することはできなかった。共用玄関に設置されたインターホンで対象住戸番号を呼び出したが応答はなかった。このため、対象住戸前の表札、玄関扉および個別郵便受けは確認できなかった。」
別の時間帯に再訪した場合
「1回目の調査は令和○年○月○日午後○時頃、2回目の調査は同月○日午後○時頃に実施した。各訪問時に対象住戸の呼び鈴を操作したが、いずれも応答はなかった。各訪問時の郵便受けおよび建物外観については、添付写真のとおりである。」
複数回の訪問結果も時系列で報告書へ整理します
呼出日時・応答結果・生活状況・確認不能事項を分けてオンライン共有します
呼び鈴の確認で避けるべき調査方法と報告表現
呼び鈴への応答を確認するときは、対象者や周辺住民へ過度な負担を与えない方法で実施します。報告書では、応答がなかった理由を推測せず、調査員が確認した事実を記載します。
| 避けるべき行為・表現 | 問題点 | 適切な対応 |
|---|---|---|
| 呼び鈴を連続して何度も押す | 対象者や周辺住民へ過度な負担を与える | 通常の訪問として適切な方法で呼び出す |
| 扉を強くたたく・大声で呼ぶ | 周辺とのトラブルにつながる可能性がある | 呼び鈴やインターホンで応答を確認する |
| 応答がないので不在だった | 室内が無人だったことを確認していない | 呼び鈴に応答がなかったと記載する |
| 居留守を使っている | 応答しない理由を推測している | 音声や扉の開閉を確認できなかったと記載する |
| 何度も不在なので転居済み | 無応答だけで居住状況を断定している | 訪問ごとの結果とその他の確認事項を分ける |
| 室内をのぞき込む | プライバシーを侵害するおそれがある | 外部から通常確認できる範囲に限定する |
訪問記録を一元管理するオンライン報告書システム
ファミリー調査事務所では、訪問日時、呼び鈴の操作、応答結果、表札や郵便受けなどの確認内容を、現地調査員がオンラインシステムへ登録します。専門スタッフが、訪問記録と現地写真の対応、文章の整合性、推測表現の有無を確認したうえで調査報告書を作成します。
現地から訪問結果を登録
調査員が訪問日時、呼出場所、使用した設備、応答結果、周辺の確認事項を案件ごとに登録します。
複数回の訪問を時系列で管理
再訪を行った場合は、訪問ごとの時刻、応答結果、現地状況の変化を分けて整理します。
専門スタッフが内容を確認
応答なしを不在や不居住と断定していないか、写真と記載内容が一致しているかを確認します。
専用画面から報告書を共有
法律事務所ごとに個別の閲覧URLとパスワードをご案内します。報告書の閲覧、PDF保存、印刷、調査画像の取得が可能です。
訪問記録と現地写真の管理
対象住所、訪問記録、現地写真などの調査情報は、不特定多数が閲覧できる公開ページへ掲載しません。管理者による内容確認後、依頼元へ個別に案内する閲覧URLとパスワードを使用して共有します。
公示送達に向けた現地調査の料金と納期
公示送達・付郵便送達に向けた住居所調査の基本料金は、1件80,000円(税別)です。対象住所の特定、呼び鈴への応答確認、表札・郵便受け・生活状況の確認、現地写真、調査報告書の作成、オンライン共有を含みます。
主な調査内容
対象住所の特定、呼び鈴・インターホン、表札、郵便受け、外部から確認できる生活状況の記録
基本料金
80,000円(税別)/1件
現地調査、内容確認、報告書作成、オンライン共有を含む
標準納期
原則1週間以内
案件内容・対象地域・特殊条件により前後する場合あり
時間帯を変えた複数回の訪問、離島・山間部などの遠隔地、特殊な調査条件がある場合は、料金や納期が異なることがあります。対象住所、必要な訪問回数、希望納期などを確認したうえで進行をご案内します。詳しくは料金案内をご確認ください。
呼び鈴に応答なしの場合のよくある質問
呼び鈴への無応答は一つの確認結果ですが、それだけで対象者の不在や不居住を判断することはできません。ほかの現地状況や聞き取り結果と分けて記録します。
Q.呼び鈴に応答がなければ「不在」と書いてよいですか?
室内が無人だったことを確認できない場合は、「不在」と断定せず、「呼び鈴を操作したが応答はなかった」と記載します。
Q.呼び鈴は何回押しますか?
事件内容や裁判所から求められている調査によって異なります。対象者や周辺住民へ過度な負担を与えない方法で確認し、実際に行った操作と結果を報告書へ記録します。
Q.一度の訪問だけで報告書を作成できますか?
訪問結果を報告書へ整理することはできます。ただし、必要な訪問回数や時間帯は案件や裁判所の運用によって異なるため、依頼元または担当書記官への確認が必要です。
Q.室内から音が聞こえたのに応答がない場合はどう記載しますか?
確認できた音の種類と、呼び鈴への応答がなかった事実を分けて記載します。音を発した人物や、応答しなかった理由を推測しません。
Q.オートロックで玄関前まで行けない場合はどうしますか?
共用玄関のインターホンから対象住戸を呼び出し、応答結果を記録します。無断でオートロック内へ入館せず、玄関前の表札や郵便受けを確認できなかった理由を報告します。
Q.調査報告書を提出すれば公示送達は必ず認められますか?
必ず認められるものではありません。調査業者は現地で確認した事実と訪問経過を整理しますが、公示送達を認めるかどうかは裁判所が判断します。
そのほかの質問はよくある質問でも確認できます。
まとめ|呼び鈴に応答なしでも推測で補わず訪問経過を残します
呼び鈴に応答なしの場合は、訪問日時、呼出場所、操作した設備、設備の反応、応答を待った経過、最終的な結果を具体的に記録します。無応答だけで対象者の不在、転居、不居住を断定してはいけません。
ファミリー調査事務所では、現地調査員が訪問結果と現地写真をオンラインシステムへ登録し、専門スタッフが事実関係と文章の整合性を確認します。完成した調査報告書は、法律事務所ごとの専用画面から閲覧、PDF保存、印刷、調査画像の取得が可能です。
呼び鈴への応答確認と訪問記録の作成をご依頼いただけます
全国対応/オンライン報告/ご相談・お見積り無料

監修:ファミリー調査事務所
運営会社:株式会社FAM Investigation
東京都公安委員会 探偵業届出番号 第30210283号
公示送達・付郵便送達に向けた住居所調査に全国対応
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別事案に対する法的助言ではありません。必要な訪問回数、調査事項、提出書類、調査報告書の書式、送達方法は、事件内容や裁判所の運用によって異なります。実際の手続きは、管轄裁判所または担当の弁護士・司法書士へご確認ください。



“呼び鈴を押しても応答なし|公示送達の調査報告書に残す訪問記録” に対して1件のコメントがあります。
コメントは受け付けていません。